ウォシュレットは、家電製品であるため、永久に使えるわけではありません。一般的に、ウォシュレットの寿命は7年から10年程度と言われています。この時期が近づくと、様々な不具合が出始め、それが交換時期のサインとなります。代表的なサインとしては、まず「水漏れ」が挙げられます。便座の隙間から水が漏れたり、接続部分から水が滲み出たりする場合、内部のパッキンや弁の劣化が考えられます。次に「お湯が出ない、あるいは温度が安定しない」といった温水機能の不具合です。これはヒーターやセンサーの故障が原因である可能性が高いです。また、「ノズルが出ない、または収納されない」「洗浄の勢いが弱い」「脱臭機能が効かない」など、本来の機能が正常に作動しなくなることも、寿命のサインです。さらに、「異音がする」場合も、モーターやポンプの劣化が疑われます。これらの症状が出始めたら、修理を検討するか、交換するかを判断する必要があります。修理費用は、部品代と工賃を含め、数千円から数万円かかることが一般的ですが、寿命が近づいている製品の場合、修理してもすぐに別の箇所が故障する「いたちごっこ」になる可能性もあります。そのため、修理費用が本体価格の半分近くになるようであれば、いっそ新しいウォシュレットに交換する方が、結果的に経済的で安心できるケースが多いです。本体価格と工事費用を含めた交換の総費用相場は、一般的なモデルで4万円から8万円程度が目安となります。